新築一戸建は「地盤調査」と「地盤改良」で耐震強化!地盤改良工事の3つの方法とは?建物+基礎+地盤で耐震性が決まる!

建築の基礎知識 新築一戸建て

新築一戸建は「地盤調査」と「地盤改良」で耐震強化!地盤改良工事の3つの方法とは?建物+基礎+地盤で耐震性が決まる!

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地震に強い新築一戸建ての絶対条件「強い地盤」!


地震に強い新築一戸建ての為にはまず、強い地盤の土地でなければなりません。

耐震性は建物+基礎+地盤の3つが重要な要素

建築前に地盤調査を行う

家の間取り図が決まれば地盤調査です。これは、地盤調査を行う際に家の四隅と中心の計5点を調べる為です。万一地盤調査後に建物の位置を変更した場合には再調査が必要となる可能性があります。

そもそも地盤調査とは

「地盤調査」とは、土地の強度について調査をし、そこに建物を建てても安全であるか、あるいは軟弱地盤でもどのように改良を行えば安全に建てる事ができるかといったその土地の地盤の現状を調べるものです。
家の地盤が弱ければ安全な住まいとは言えません。 もっと具体的に言いますと、建物などを建てる前に、その地盤がどの程度の建物の重さに耐え、沈下に抵抗する力つまり、地耐力があるかを調べることです。
例えば、その土地が軟弱な地盤で、建物の荷重に耐えられないと、建物は沈下します。地盤調査では、建物が沈下するかしないか判断でき、沈下の恐れがあれば地盤改良を行います。

万一住宅の施工不良などによる欠損が見つかった場合の補修費に備えて施工会社など事業者が加入する瑕疵担保責任保険の加入条件に「地盤調査」の項目がある為、家を建てる前には地盤調査が行われるのが一般的です。

昔は、地盤調査をしなくとも建築できましたが、地盤の状態を確かめずに家を建て不同沈下が起こるような欠陥住宅の増加が問題になり、平成12年に「建築基準法」が改正され、「品確法」が、制定されました。この法律の適用により、現在では地盤調査が不可欠です。

地盤調査の方法

一般的な戸建て住宅を建築する際の地盤調査では「スウェーデン式サウンディング試験(SS試験)」と呼ばれる調査が行われます。
人工的な地震を地盤に与え、地震の波の速度を計測し解析を行う表面波探査という方法もあります。

先端がスクリュー状になっている棒のようなものを回転させながら地面に貫入し行うテストです。建物の重さの負担は四隅に多くかかる為、建物が建つ部分の四隅+中心の計5カ所程度を計測し、深さは10m程までを調査します。
建物がいびつな形などの場合は設計者の判断で計測箇所が6カ所になることもあります。

戸建住宅の場合の調査はスウェーデン式サウンディング試験が一般的

調査にかかる時間は半日程度で、正確な結果がでるまでには数日かかりますが、地質改良が必要かどうかなどの判断材料になる簡易的なレベルの情報であればすぐにわかります。
又、比較的規模の大きな建物を建てる場合には、頑丈な地層までくりぬいて調査する、ボーリング調査(標準貫入試験)を採用することもあります。

費用の目安は、一般的なSS試験の場合5万円程度で、ボーリング調査などになると規模にもよりますが、30万円前後くらいが相場です。

地盤調査の種類のまとめ

【スウェーデン式サウンディング試験】

戸建て住宅の地盤調査で採用される一般的で簡易的な調査方法です。
調査は半日程で終わりますが、詳細なデータが出るまでに数日かかります。調査価格は5万円前後が一般的です。
標準貫入試験によるN値に相応する「換算N値」を算出することができます。調査機が全自動式であれば、作業は一人で1ポイントにつき30分程度で完了します。戸建住宅の場合、5ポイントを調査し、半日程度で完了します。

スウェーデン式サウンディング試験は、土質が採取できない、土中のガラや一定以上の固い地層に達すると貫入不能な為に精度が低くなるなど、簡易調査になります。

【ボーリング調査】

「標準貫入試験」とも呼ばれる調査方法で、SS試験と比べるとより深く頑丈な地層までをくり抜いて行う本格的な地盤調査です。戸建て住宅に比べて負荷の大きな建物(分譲マンション)を建てる場合に採用されます。ボーリング調査では数十mという深さの地層まで調査を行い、土を採取して、 地盤の支持力算出する際に必要なN値、砂質土や粘土といった土質、軟弱層か支持層までの深度など地層構成、地下水位の調査を詳しく調査します。
ボーリング調査などになると規模にもよりますが、30万円前後ほどかかります。。
その地盤の液状化判定や土壌汚染調査などにも用いられます。

ボーリング調査は通常、約5m四方の面積が必要で、高さ5mほどのやぐらを組む必要がある為、建物があると調査できず、解体後に行うのが多いと思います。
作業に1日~数日を要するなど大がかりで、調査箇所は一般的に1か所だけを10mから数10m掘り進めます。

地盤改良が必要か不要か判定する

地盤調査の結果とその地域の地盤データから、多角的に分析して地盤改良が必要か不要か判定されます。ベタ基礎で大丈夫というベタ基礎判定が出た場合、問題ない地盤といえます。

建物に最適な、最新の改良工法 柱状改良・表層改良・鋼管杭工法からベストな選択をしていきます。

関連記事:ベタ基礎と布基礎の違いとは?新築一戸建て購入前の確認すべき点は地盤改良があるかないか!セメントによる改良の物件はマイナス評価!

よく利用される改良工法は 

柱状改良

表層改良

鋼管杭工法

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地盤改良工事について

地盤調査の結果、その土地が「軟弱地盤」と判定された場合には家を建てる前に地盤改良を行う必要があります。

地盤改良が必要なケースとは

地盤調査の結果、地盤改良が必要と判断されるのは以下の様な場合です。

【地耐力が基準以下】

地耐力とは、地面が建物を支える上で耐えられる事のできる強さの事です。1㎡あたり30KN以下であると「軟弱地盤」の判定となります。

軟弱地盤の目安は3t/㎡(1㎡当たり3トン)以下の場合です。

【敷地の周辺が軟弱地盤の場合】

家を建てるその場所自体は軟弱地盤の判定でない場合でも、周辺環境が埋め立て地や造成地(盛り土などでつくられた土地)である場合や、 擁壁や塀にひび割れはないかや、過去に液状化・陥没・不同沈下の記録があるケースや今後その可能性がある土地であるのかといった情報と、地盤調査の結果と合わせて、総合的な判断によっては地盤改良が必要と判断される事もあります。

地盤改良工事の種類

【表層改良工法】軟弱地盤が2mまで

支持層が浅い軟弱地盤に対し、 地面から2mまでの土を掘削し セメント系固化材の粉体と土を施工機械(バックホウ)で混ぜ入れ、更に、転圧締固めにより所定強度以上の平面改良体を作り、全体を押し固める工法です

メリット…改良が必要な地盤の深さが浅い場合には、比較的安価に改良工事ができます。小型の重機で施工できます。地中に石やコンクリートが混入している場合でも施工可能です。大型機械設備の必要がなく、比較的安価です。

デメリット…勾配の厳しい土地では施工が難しい。改良対象となる地盤の深さが浅い場合でも、地下水位が改良面よりも高い場合には施工できません。
施工者のスキルに依存するので、実績を積んだ施工業者でないと仕上がりの強度に影響します。

【柱状改良工法】 軟弱地盤が表層から2m以上8m以下まで

表層改良工法では届かない深さで、軟弱地盤が表層から2m以上8m以下にある場合は「柱状改良工法」が採用されます。

円柱状に地盤を固めた改良杭によって建物を支える地盤改良工事のことで、地中に直径60cmほどの穴をあけ、良好な地盤まで掘ります 。

工期 的には、改良杭の数が30本程度であれば2~3日で工事は完了します。費用の目安として改良杭の本数、杭長によりますが、一棟あたり50万円程度の予算はみておいた方が無難です。

メリット…強固な支持層がなくても施工が可能

デメリット…施工後の原状回復にお金がかかる為、将来的に土地の売却を検討する場合には価格の低下につながる可能性があります。狭小地などにおいては重機の搬入が難しい場合もあり注意が必要です。

改良した杭の撤去にはかなりの費用がかかります。 施工後は地盤の原状復帰にお金がかかることは要注意です。改良した杭が残るので、解体後に再建築する際、工法の検討が必要になる点も気を付けたい点です。
将来的に土地を売る時、撤去費用がネックになり、価格の低下につながる可能性もあります。

【鋼管杭工法】軟弱地盤が地下8m以下

経験上、鋼管杭工法で改良しないといけない地盤は比較的少ないですが、地面から地下8mよりも更に深くまで軟弱地盤の場合には、地中に鋼管杭を打ち込む事で安定性を高めます。この工法では地中30m程までの地盤補強が可能です。 この場合、100~200万円程度の費用がかかることもあります。

メリット:施工後の地盤が他の工法と比較すると高強度である点です。3階建てなど、建物自体に重量がある場合にも対応できる地盤となります。また、柱状改良よりも小さい重機で施工が可能です。

デメリット:支持層がなければ施工ができません。また、施工に伴う振動や騒音が大きい為周囲への配慮が必要です。他の施工と比べると価格が高くなります。
新しい盛土造成地などでは、建物は沈下せず周囲の地盤が下がり、杭の抜け上がりが起こる可能性があります。

鋼管杭工法は価格が高い!

安心の地盤プラス耐震性能の高い家をつくる

家の「基礎」を考える

住宅を建てる際に、地盤はもちろんですがその他に建物をのせる土台部分となる「基礎」の施工方法を選ぶ必要があります。

【ベタ基礎】

鉄筋を入れたコンクリートを使い、土台部分と床一面を一体化させる事で大きな面で家の重みを支える基礎づくりの工法です。面で支える為家の重さを分散する事ができ、耐震性能の高い基礎と家を建築が出来ます。
鉄筋とコンクリートの使用量が多くなる為、コストがかかると思われますが、見積もりをとってみてそれほど変わらないようでしたらベタ基礎をお薦めします。

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【布基礎】

ベタ基礎が面で支える土台であるのに対し、布基礎は点で支える土台です。地盤がしっかりとしている土地などではこの工法で十分に耐震性を確保できます。
地面が一定の深さまで凍結するため、寒冷地では地面の凍結に伴い決められた深さに基礎を設置しないといけない行政指導があるため、 決められた深度より深いところに基礎を設置すると、 ベタ基礎だと施工面積が広がりコストが大きくなる可能性がある事から「布基礎」を採用するケースがあります。
支えとなる点以外の部分は地面との間に防水シートを敷いたその上にコンクリートを施設する事になる為、地面の湿気があがりやすく後々シロアリの被害を受けやすくなるというデメリットもあります。
コンクリートの厚さは、ベタ基礎が15cmほどなのに対して、布基礎は5~6cmです。

「耐震」「制震」を兼ね備えた建物

家を建てる土地の「地盤」、そして家を支える土台となる「基礎」がしっかりとしたら後は住宅そのものの性能を、より地震に強いものにする事が大切です。
予算に余裕があれば、「耐震」だけではなく、地震が発生した場合には「制震」といった部分にも対応できる家であると安心できます。

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