新築一戸建ての高断熱と高気密、結露の関係とは?世界ではW断熱で健康!断熱のメリットとコストバランス

建築の基礎知識 新築一戸建て

新築一戸建ての高断熱と高気密、結露の関係とは?世界ではW断熱で健康!断熱のメリットとコストバランス

ヨーロッパで普及するの住宅のように「夏は涼しく、冬は暖かい住宅」は住み心地がいいです。

このような環境では、人体の機能をスムーズに働かせることが可能なだけでなく、健康面でも大きなメリットを与えます。

高気密・高断熱は両方必要

断熱性能の高さだけでは不十分で「気密性能」も重視すべきことです。
これは、夏は外からの熱気や冬には寒い空気を家の中に入れない、あるいは快適な室内の温度を外に逃してしまわないように隙間をふさぎ、高気密にしないと意味がありません。気密性と断熱性はセットで考えないといけません。

高気密・高断熱の家 は、冬はヒートショックの防止にもつながります!

「ヒートショック」は、急激な温度変化にさらされたときに、血圧が急上昇、急降下して体に影響し、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。

例えば、よくあるのが、寒い脱衣室から急に高温のお風呂に入ったときなどが危険です。

高気密な家とは

在来工法(木造軸組工法)で建てられた木造住宅の場合、壁や天井、床、窓枠などに、ちょっとした隙間が空いています。昔の戸建などは、冬は底冷えした経験はあるのではないでしょうか。冬には外の寒い空気が入りこみ、室内のあたたかい空気は外へ出ていきます。夏は逆に外の熱い空気が室内に入り、せっかくエアコンで冷やした涼しい空気が逃げてしまいます。気密性がないほど、エアコンの効きが悪いです。

高気密な家は、防湿シート、断熱材、気密テープなどを使ってできるだけ隙間をつくらないよう建築されています。

高断熱な家とは

外の空気の温度は壁や窓を通して家の中に伝わります。断熱性能が十分ではない家は冬寒く、夏暑いのはこのためです。そこで、外壁と内壁の間に断熱材を入れたり、断熱性の高い窓を採用して断熱性能を高めているのが高断熱な家です。

高気密・高断熱な家は、冷暖房で快適な温度にした室内の空気が逃げにくく、外の寒さや暑さの影響を受けにくい。効率よくあたためたり冷やしたりできるということは、光熱費を抑えることができます。

高気密・高断熱はどちらかあればいいというものではなく、家の外の寒さや暑さの影響を受けにくい「高気密」と、室内の空気が逃げにくい「高断熱」両方の効果がないと意味がありません。

高気密の落とし穴

「高気密」には落とし穴があります
それは、空気の逃げ場がない事で家の中に汚れた空気が溜まってしまう危険性が生じるという事です。
例えば、石油ストーブは、室内の二酸化炭素濃度が上がってしまうため定期的に窓を開けて換気をしなければいけません。
新築住宅では、化学物質を多く含んだ建材が使われている場合ホルムアルデヒドが家の中に蔓延してしまう危険性が生じるのです。

夏場に熱気がこもる!

高気密・高断熱の住宅の特徴は空気を逃さずに、室内にとどめてくれることです。
しかし、夏場の熱気もとどめてしまうため、気をつけていないと室内が暑くなってしまいます!


2003年からは、建築基準法で24時間換気設備の設置が義務化されましたが、健康への影響を思うと不安は拭いきれません。

2003年の改正建築基準法で、住宅には24時間換気システムの設置が義務化

断熱と結露

冬場の窓ガラスに見られる結露は、よくご存じだと思います。
結露は、家の土台や柱など、構造そのものをつくりあげている建材を痛め、またシロアリなどの害虫を寄せ付ける原因にもなります。
これらが原因で家は強度を失い、家の寿命を縮めることになります。

一番、問題なのが、結露が原因でカビが発生することです。そのカビをエサにしてダニが繁殖する事でアレルギーやぜんそくを引き起こす原因になります。

「結露」対策は「断熱」です。

断熱性の高い家は、部屋の中に熱がたまります。断熱が高い家は熱がこもってしまいます。夜になって外は涼しくなっても、家の中は熱がこもって暑いです。
家の中の熱は断熱材によって外になかなかでていきません。 熱すぎる夏が来ると、 断熱が強すぎるのも問題がでてきます。又、 断熱性の高い窓ガラスは熱を外へ逃しません。 夏の暑さを防ぐには、日射を反射させる遮熱性能を備えた窓ガラスがあります。

結露ができる仕組み

空気中には、酸素の他に二酸化炭素や窒素などの気体が含まれていますが、水蒸気もまた空気中に存在しています。
この水蒸気、空気中にある時には気体として存在していますが、冷たいものに触れた温度変化により液体に変わり、水滴となり、結露となります。
真冬に窓ガラスやサッシに結露するのは、部屋の中の暖かい空気が冷たい外気に接しているガラスやアルミに触れることで空気の表面が冷やされ、暖かい空気が持つ水蒸気が水となり結露になる為です。

冷たい水をグラスに注ぐと、表面に結露水が付く原理も同じです。

これは、水蒸気を多く含んだ夏の暑い空気が、冷たい水を入れたコップの表面の冷たい空気に触れ、空気の温度が下がり、含むことができる水蒸気の量がへってしまいます。すると、含むことができなくなった水蒸気が液体になります。

結露を防ぐ方法とは

結露ができる仕組みについて紹介した通り、室内の空気の温度と室外との気温差により発生するのが結露である事がわかりました。この結露を防ぐ為の対策として考えられるのが先にもお伝えした「断熱」です。
例えば窓に2枚ガラスを採用するなど「断熱施工」を施せば、2枚のガラスの間に空気の層が出来る為、部屋側のガラスは暖かい空気が冷たいものに直接触れないので結露の発生を防ぐ事が出来ます。

冬によく起こる結露は、部屋の中と外の気温差が大きいほど発生しやすくなります。

気密性と断熱性が高い家は、外気の温度を断熱できるため、結露が発生しにくくなるんです。

結露は、ダニやカビの原因にもなり、家にダメージを与えてしまいます。結露を防止することは家を長持ちさせるために重要です。


窓に関わらず、床や天井、壁などにおいてもしっかりと断熱施工が施されていなければ、室内の暖かい空気が外気に冷やされる事で床・天井・壁に結露が発生する可能性があります。適切な断熱施工をし、結露を可能な限り防ぐ事が大切です。
怖いのは、壁体内結露です。家の構造材にカビが大量発生したり結露の発生は家の寿命を縮めることにつながります。

気密性が高くても窓の断熱性が低いと、冷えたガラスやサッシが結露してしまいます。
結露やカビが発生しにくいのは、適切な湿度に保たれ、家の中の温度ムラをつくらないようにするには、気密、断熱、換気のバランスが重要!

見えない危険「壁体内結露」

適切な断熱施工・断熱材を採用する事で、部屋側の暖かい空気が冷たい外気に接するリスクを低減する事ができますが、窓ガラスのように内側と外側の両方が筒抜けで見える部分以外の床や天井、壁についてはその構造内部の状況が確認できません。
空気というのは、わずかな隙間にも入り込む性質があり、構造内部の断熱材の隙間に暖かい空気が入り込み、外気に触れる事で構造内部に結露が発生します。これを壁体内結露と呼びます。

水蒸気が侵入しないようにするには、床下、天井裏、壁の中に水蒸気が入らないように防湿シートを内側から施工することで、家の中からの水蒸気の侵入を防ぎます。

夏型逆転結露とは


冬だけでなく夏場にも結露は起きます。エアコンのきいた涼しい室内の空気と暑い外気温が接触する事によって起こる結露もあります。逆転結露」と呼ばれています。外から隙間を通って構造内部に入り込んできた暖かい空気が内部構造に入り込み、室内に面した壁に触れる事で壁内部に逆転結露が起こることもあります。

内部結露を防ぐ断熱素材の選び方

住宅の断熱材として大切なのは吸湿性・吸水性の期待できる素材である事です。
壁内部に入り込んでくる水分を含んだ空気を吸収する事で、冷たいあるいは温かい空気に触れて結露となるのを防ぐ事ができます。

話題の〝外断熱材〟とは

近年、高断熱・高気密の住宅にこだわる人は「外断熱」を採用します。

断熱材をどこに設置するかによって、外断熱になるのか、または内断熱になるのかが決まります。
外断熱は、柱の外側で熱を断ちます。
通常、断熱材は壁の内側に充填しますが、この外断熱は外壁のすぐ内側に断熱ボードを打ち付け、さらに防湿シートを張り気密性を確保します。 壁の内側は空洞になってしまいます。
建物全体を断熱材で覆っているので、柱などの構造体を保護できるともいえます。

建物全体を断熱材で包み込んでいる イメージです。これは非常に高気密になるので、24時間換気でがかなり重要になります。
又、外壁が厚くなることやコストが高いことがデメリットです。外断熱をするには、建物を建てる敷地に余裕がなければなりません。狭小地には向かない工法です。

高断熱・高気密に欠かせない「24時間換気」

最近の家は、高断熱・高気密につくられています。高断熱・高気密だからこそ「24時間換気」
が必要になります。建売でも必ず24時間換気は付いています。

24時間換気の必要性

高気密・高断熱は外からの空気が入りにくく、室内の空気を排出しにくいという事で、湿気のある空気を出し、結露を防ぐ点では優れた性能であると言えます。

高気密・高断熱 は空気がこもるので、汚い空気を室内に滞留させてしまい、換気がされないのはよくないので、そういったことを防ぐ為に設置されるのが24時間の強制換気です。建築基準法では、建物に24時間換気システムを設置しなければならないと義務付けられています

24時間換気システムとは

24時間換気システム装置を設置する事で排気と給気を同時に行う事ができます
各部屋には装置本体につながる給気口・排気口が必ず設置されています。
強制的に空気の循環が行われるように考えられたシステムが24時間換気です。この24時間換気システムにもON/OFFスイッチが設定されているので、操作する事が可能です。
電気代がかかるので節約したいという思いから、ずっとOFFにしておくと住宅内の空気環境に悪影響なので、基本的には、ずっとつけておくのが、理想です。そのため、スイッチは手の届きにくいところに設置されていることが多いです。

入浴やシャワーで水を使用したり、梅雨時期に室内干しをしたりすると、室内の湿度は上がり、適切に換気をしないと、湿気がこもり、カビの原因になります。必要以上の湿気は外部に排出し、適切に換気することは、高気密・高断熱住宅では特に大切です。

結露防止にもなります。

外気と内気の温度差こそ結露の原因です。
24時間換気システムが湿気を取り除く為、結露の原因となる水分の多い空気を滞留させないということが大きな役割です。

リフォームでも断熱性能は上げることはできます。

気密性をリフォームで向上はできませんが、断熱性はリフォームでも可能です。壁内の断熱材を増やしたり、窓を断熱性能の高いものに交換したり、内窓を設置することで断熱性能を上げることは可能です。

関連記事:コストを抑えて断熱する方法とは

世界では、内断熱と外断熱のW断熱を推奨

外張りと内張に断熱を施したダブル断熱構造が世界では推奨されています。
熱の出入りを最小限に抑えることで、夏涼しく冬温かい、快適な住空間を実現することができます。

ただ大きな問題点は価格が高すぎることです。一般的な内断熱のコストに更に300万円から400万円コストが上がります。

当然、断熱性能が上がれば、光熱費のコストが下がります。しかし、元をとろうと思うと、30年以上はかかりそうです。

関連記事:内断熱と外断熱の解説とコストを抑えて断熱する方法はこちら

高断熱は健康にもいい

部屋ごとの温度差が小さい高断熱高気密住宅は、冬場、室温が高いリビングから寒いトイレや浴室に行った時などに、急激な温度変化で心臓発作や脳卒中を引き起こす「ヒートショック」は有名ですが、メリットはそれだけではありません。
高断熱住宅への住み替えで健康状態がよくなり、「高血圧になりにくい」「風邪を引きにくくなった」「手足の冷えがなくなった」「肩こりが少しらくになった」などの声は多く聞かれ、断熱効果と健康には明確な関係があると考えていいと思います。

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