マンションって建替えできるの?築60年以上の負動産の資産価値と建替事例!マンションの寿命とは?

マンションのポイント

マンションって建替えできるの?築60年以上の負動産の資産価値と建替事例!マンションの寿命とは?

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全てのマンションが建て替えできるわけではありません。建て替えできるマンションはほんの一握りでほとんどのマンションは建て替えできません。建て替えできるマンションには共通点があり、負動産を高値でつかんで、損をしないために、マンションの本質的な部分を、不動産業界歴20年以上のプロが徹底解説していきます。

建て替えできるマンションとは?負動産を選ばないための目利きが必要

建て替えができるマンションとは

所有者が富裕層である

立地がよく所有者がそのマンションに強い愛着がある

容積率に余裕がある

基本的には、マンションの建て替えは現実的ではないつまりできないと考えて購入すべき!

管理のいいマンションを選びメインテナンスをしっかりとやっていくことが大切!

都市型集合住宅の原点と未来を考えます。

現在、分譲マンションの建て替えは、絶望的で現実的ではありません。

関西エリアでは、千里ニュータウンエリアの千里中央、桃山台で昭和46年建築、昭和47年建築の築40年以上の分譲マンションが3000万円以上の金額で取引されることがあります。容積率に余裕があり、所有者がお金を出さずに建て替えが可能な物件ばかりです。つまり、マンションに対しての価値ではなく、土地をお金に換算して取引されています。

敷地面積があり、容積率が余っている場合は、将来分譲会社がいい金額で買い取ってくれる可能性がありメリットがあるかもしれません。しかし、民間が分譲している容積率に余裕がない物件でありながらそこそこいい金額で取引されていることに驚く物件が存在します。建て替えのできない物件は、ババ抜きの状態でしかありません。

金銭的理由で建て替えは一筋縄にはいかないであろうことを考えると、ロケーションの悪い古いマンションは手を出すべきではないと思います。

おそらく管理費、修繕積立金を払い続けるだけになる可能性が高くなると思います。

最後は、バブル期のリゾートマンションのように投げ売り状態になると予想します。

購入する場合は賃貸で考えた場合、金額が割に合うか合わないかをシビアに判断するしかないと思います。

負動産を選ばないための目利きが重要

負動産を購入してしまうと大変なことになります。資産価値はなく、二束三文です。それだけでなく、毎月の管理費・修繕積立金が発生します。マイナスです!

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気になる民間の分譲マンションの建て替え

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ポイントは、敷地が小さい容積率に余裕のない民間の分譲マンションでも建て替えできる可能性がゼロではないという事です。

初の民間分譲マンション解体=築60年、老朽化での建て替え。

1956年に建設された初の民間分譲マンション「四谷コーポラス」(東京都新宿区、5階建て、28戸)が解体されるというニュースが以前ありました。

完成から60年以上がたち老朽化したためで、2019年夏に地下1階、6階建て(51戸)に建て替え。事業主体は、旭化成不動産レジデンス(東京)。 

四谷コーポラスは現金一括払いではなく、初めて割賦販売が適用された分譲マンションとしても知られ、高額なマンションが庶民に普及するきっかけになったとされ、当時としては珍しい、住居が上下階に分かれた「メゾネット」タイプ(3LDK、約77平方メートル)の間取りが大半で、販売価格は233万円だったそうです。大卒初任給が1万円程度だった当時では時代の最先端を行く高級住宅です。

千里ニュウータウンの千里中央界隈の分譲マンションも昭和47年ころの売り出し価格は、200万円から300万円ほどと聞いています。

「四谷コーポラス」は、1956年(昭和31年)竣工の築61年を迎える集合住宅で、「日本の民間企業としては初期に販売した分譲マンション」とされる建物です。

1962年区分所有法施行以前の建物で、所有形態の位置づけや共用部の管理責任などが明確ではなかった時代に初めて民間企業による運営管理がなされ、また、住宅ローンが現在のように一般的でない中で割賦販売が導入されるなど、その後広く行われているマンション販売の先駆けとなった建物です。

建て替え後は、区分所有者の9割が再建マンションを再取得。

今回の建替えの特徴は、敷地規模の限られた小規模マンションの建替えであり、床面積が大きく増えるケースでないにも関わらず、至便な立地の暮らし勝手の良さや住まいへの愛着から、区分所有者の大半が再建後のマンションを再取得することを前提に計画されたことに希望を感じます。

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千里ニュータウンの新築マンションへの建て替えの特徴は、広大な敷地を利用して、余った容積率を利用して高層化して、等価交換により、区分所有者に負担がない状態での建て替えということで、四谷コーポラスの建て替えは、敷地の小さなマンションの建て替えに希望を感じます。やはり重要なのは、立地、ロケーションです。

基本的には、マンションは建て替えができないという前提で、購入すべき!

建て替わっているマンションのほとんどは、余っている容積率を利用して、所有者の負担がほとんどない状況で建て替えにこぎつけている!

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日本初の分譲マンション 「宮益坂ビルディング」 の建て替え

日本初分譲マンションである1953年に東京都が販売した「宮益坂ビルディング」(渋谷区)の建て替えは、立地がよくても建て替えに25年かかったという事実が、建て替えの難しさを物語っています。

築63年!日本最古の分譲マンション、解体を前に公開(16/02/17)

築80年の 賃貸住宅「同潤会アパート」の建て替え

関東大震災(23年)の復興事業として東京や横浜で建設された鉄筋コンクリート造りの賃貸住宅「同潤会アパート」は2015年までにいずれも解体・再開発されていて、 青山アパート(1927年建築・築80年)は表参道ヒルズに生まれ変わり、東端の1棟は、有名建築家安藤忠雄の設計によって外観が忠実に再現され、「同潤館」として商業施設の一部となっています。(森ビルによる再開発)

コンクリートの寿命は100年くらいは大丈夫といわれています。また、 同潤会アパート の事例からすると、きっちりとメインテナンスをやっていけば、100年くらいは持ちこたえることができると考えることができます。しかし、きっちりと維持管理していくことが前提となり、多くのマンションでは、建て替えはできないので、メインテナンスをしっかりしていき寿命を少しでも延ばすためにやっていくしかありません。

その前提で、購入するかしないかを決断していく必要があります。

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マンションの寿命は?築50年のマンションに資産価値はあるのか?

すべてのマンションは、そのうち取り壊されるか廃虚になります。最近の新築マンションでは、鉄筋コンクリート造の建物は100年の耐用性があると言われています。結論からいいますと、立地のいいマンションであれば、築40年、築50年の物件でも価格次第では購入を検討する余地はあると思います。

最近は、コンクリート強度が上がり、100年マンションといわれるコンクリート強度であることをアピールするマンションが増えてきました。

昔の分譲マンションのコンクリートと今のコンクリートの質を比べると、かなりよくなってきていると感じます。

100年持つだろうというのは、「適切な維持・管理を施す場合」ということが前提でしかありません。それができなければ、100年を待たずしてスラム化するかもしれません。

適切な維持・管理が重要!

コンクリートの原料はセメントと砂利・砂等と水からなっています。基本的な性能は、原料の質と配合割合で決まります。また製造から施工までの工程、時間管理によって、品質が変わります。

コンクリート強度が18N/m㎡の場合、限界は約65年
コンクリート強度が24N/m㎡~27 N/m㎡ の場合、限界は約100年  

まず、資産価値が喪失すると、中古として買い手がつかない状態になります。

こうなると、 資産価値のない物件に対して維持費を払うモチベーションは急速に失われ、管理費や修繕積立金の滞納が頻発するようになります。

管理費の滞納が頻発すると、管理組合にお金がなくなり、業務委託先の管理会社への支払いが滞り、業務委託契約を打ち切られます。

管理会社が逃げてしまい、新たな引き受け手が見つからないと、マンションにとって必要な管理業務が行われなくなります。

例えばエレベーターは定期点検ができなければ使えなくなる。受水槽は清掃していないと蛇口から汚れた水が出てくる。共用部分の電気代が払えないと、オートロックが作動しなくなります。

鉄筋コンクリートは大丈夫であったとしても、まず資産価値が喪失し、次に管理不能に陥れば、マンションはスラム化へ突き進みます。

現在、新潟県の湯沢町では約30年前に建てられたリゾートマンションの、かなり多くの物件において資産価値が喪失しているが、まだ管理不能の状態には陥っていないそうです。管理組合が、管理費などの滞納者に対して厳しく督促したり競売に掛けたりして、管理不能を防ごうと活動しているからだそうです。

 中には管理規約で民泊を認めた管理組合もあり、民泊で収益が生まれることが分かれば、喪失された資産価値を呼び戻せるかもしれないからです。

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やはりマンションは管理が重要なポイントです。

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